『一流ビジネスマンは誰でも知っているヒットの原理』高杉康成
ヒット商品を作るための一流プランの作り方を紹介。商品企画のアイデアを練っても売れないのは「プランが浅いから」だと著者は言います。
では「深いプラン」とは?
この本では今までのヒットの原理を使って売り上げを伸ばすプランの立て方を紹介してくれています。
とても読みやすく文体に、図などもふんだんに取り入れられているので、内容そのものもわかりやすく、気軽に販売のプランニングが学べる本でした。
キーエンスが高収益を上げられるのは、このようにニーズ情報集めて、新しいプランを練り上げる「仕組み」ができているのです。それが高収益の原動力です。
代替方法が少なく、ニーズの強度が強ければ強いほど、商品は売れやすくなるのです
「ヒットの原理」の方程式
トレンド(時代を捉える)X ニーズ(行動を読む) = 売れまくり
トレンドを発見するため注目すべきポイント
・多いモノ/コト
・変わったモノ/コト
・手間がかかっているモノ/コト
ニーズ情報を生かすためには
→深く掘り下げる
(なぜ? 誰が? 何の価値を?)
→横に連鎖させる
(他に似たようなケースはないか? 他に同じような要望を持っている顧客はいないか?)
ことが重要
ニーズの強度を図るためのチェックポイント
・頻度(毎日なのか毎週なのか)
・手間(どのぐらい作業が大変か)
・金額(どのくらいコストがかかっているか)
3C分析と3T分析
3C→競合(competitor)、市場(customer)、自社(company)
3T→市場動向(trend)、顧客ターゲット(target)、自社技術・ノウハウ(technology)
エクセレントプランのための6つの要素
①収益性(売り上げ、利益増につながるプランかどうか)
②客観性(内容が主観的でなく、客観的がどうか)
③妥当性(内容が目的を達成できる妥当なものかどうか)
④持続性(一過性ではなく、持続性のあるプランかどうか)
⑤展開性(その後の展開が見込まれるブランカどうか)
⑥実現可能性(実現可能性があるかどうか)
『小倉昌男 祈りと経営』森健
『本のチカラ』 「希望の棚」プロジェクト
東日本大震災の後、自分たちにできることはないだろうか? ということから生まれたFM番組の「希望の本棚プロジェクト」。作家や、アイドル、経営者、DJなどいろいろな著名人の方21人が、自分の背中を押してくれた「希望の本」を紹介していき、それを書籍化したのがこの本。
そういう背景から生まれたこともあり、私自身、読んでいて非常に前向きになれたし、またそこで紹介された本で「読んでみたい」と思えるものが多数ありました。
ちなみに本を紹介された方々は(目次参照)
第1章 光を見つける
ネガティブなときの自分とどう向き合うか……武田双雲
自分の環境に幸せを感じ、一歩踏み出す勇気……浅見帆帆子
人生に期待するのでなく、自分が人生から何を期待されているかを知る……駒崎弘樹
理不尽なことの中にも明るい光を見つける……和田裕美第2章 自分を認める
神様だってムチャクチャだから、不完全でもしかたない……川上徹也
みんなと違っていい、違うからいい……黒沢一樹
スーパーマンにも、どん底時代がある……木暮太一
誰でも後世のために遺せるものがある……小阪裕司第3章 見方を変える
心と行いを変えれば、結果は必ず変わる……池田千恵
誰が読んでも面白い、究極の小説……岩崎夏海
いいリーダーになるには当たり前の連続しかない……嶋津良智
「父親」という新たな目標を見つける……布川隼汰
いろいろな側面から物事を見る大切さ……立花岳志第4章 今を大切にする
生きるということは、時間そのもの……小山龍介
「当たり前」が「当たり前」でないと気づく幸せ……中山和義
やるべきときに、やらなければいけないことがある……山田真哉
やりたかった仕事につくということ……美崎栄一郎第5章 一歩踏み出す
自分の可能性を信じて一歩踏み出す……喜多川泰
夢に向かって頑張る勇気をもらう……仲谷明香
「こんなふうに生きてみたい」という理想が希望になる……北原照久
ビジョンは自由。信じて動けばいい……柘植伊佐夫
次世代につないでいきたい希望の地図……小川もこ
紹介されている本は、小説、エッセイからビジネス書、絵本、単語帳など様々ですが、全体的に名著と言われる「小説」が多いです。
特に私が読みたいと思ったが、
川上徹也さん紹介の
駒崎弘樹さん紹介の
- 作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2002/11/06
- メディア: 単行本
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岩崎夏海さん紹介の
- 作者: ルーシー・モードモンゴメリ,ローラフェルナンデス,リックジェイコブソン,Lucy Maud Montgomery,Laura Fernandez,Rick Jacobson,西田佳子
- 出版社/メーカー: 西村書店
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
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北原照久さん紹介の
特に『超訳 古事記』が読みたいと思ったのが、川上さんの以下の言葉でした
「たくさんの神様が登場しますが、ムチャクチャだらけです。(中略)神様だってこんなにムチャクチャなのだから、まぁ、私はこれでええのや、と。不完全なりに頑張るしかないな。読むたびにそう感じます」
「古事記」って、言葉だけで内容はほとんど知らないので、日本の国の昔物語、しかもムチャクチャ神様が出てくる物語ですが、非常に気になりました。
『なぜデンマーク人は初任給でイスを買うのか?』小澤良介
著者は家具・インテリア雑貨やオフィスや店舗の内装設計をする会社の社長。海外へ空間やインテリアの視察でよく出かけていくうちに、特に北欧家具の発祥の地であるデンマークに影響を受けたとのこと。
そのデンマークに根付いているのが
「空間=暮らしの質=心の豊かさ」
ということ。
そのために、デンマークでは洋服や腕時計など、自分を飾るものではなく、自分や友人が快適に過ごすための空間に、最初にお金を使う傾向にあり、椅子一つとってもみても、もすぐ壊れるようなちゃちなものではなく、初任給くらいのお金がかかる良いものを選ぶらしい。
だから日本でも「北欧風インテリア」的な本を書店のインテリアコーナーでよく見かけるが、その一部には「イケア」「無印良品」の商品を使ったインテリア紹介であるが、それは本当の意味では「プチ北欧風インテリア」なんだろうなぁと思った。(別にイケアや無印良品が良くないと言うわけではなく、それぞれ買いやすい値段帯でかつ良い物を出していることは理解している。ただ長年使い込み、それを自分の子供たちに引き継げるような物か? というと違ってくる)
この本では空間がいかに人生にとっても大切な役割を果たし、そしていかに人生を最適にしてくれるのかを教えてくれる。そのことは自分もここ数年感じていたことなので、とても共感出来る本で会った。
以下は、この本を読んで共感できた言葉である。
古くなったものや汚れ等を、日本人はすぐきれいにしたがりますが、デンマークではそれを「味」として捉えて、残そうとします
五感全てに影響を与えるのがインテリアです
「1つの部屋に、1つのアートをおきましょう」
(最初はモノクロのフォトアートから入ることをおすすめ)
いい空間には、いい人が集まる
人生はすべて「時間」で構成されており、その時間を過ごす「空間」こそが人生そのものであると思うのです
なぜデンマーク人は初任給でイスを買うのか?―人生を好転させる「空間」の活かし方
- 作者: 小澤良介
- 出版社/メーカー: きずな出版
- 発売日: 2015/11/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『答えはすべて本に書いてある』川上徹也
この本のように、人生の悩みを解決する本を紹介した本というのはいくつか知っているが、この本はその解答例となる本がビジネス書や自己啓発だけでなく、小説やエッセイ、漫画本など様々な本が紹介されているのが非常に面白い。
例えば最初に紹介される「自分が嫌になる時」の解決本として紹介されているが『超訳 古事記』である。いきなり古事記である。普通ならもっと自己啓発本を紹介すると思うが、ここでの不意をついた本の紹介に、この後もどんな本が紹介されるのだろうかとワクワクしながら読むことができた。
そしてこの本は見事にそのワクワクに応えてくれた。
例えばそのあとに「仕事に行き詰まったととき」として紹介されている本が『ソープランドでボーイをしていました』である。まだ読んだことが無いので本当に仕事で行き詰まったときに回答をくれる本なのかどうかはわからないが、とりあえず読んでみようか? という気持ちにはなる。
ビジネス書や自己啓発本に飽きたよという悩める人には(ビジネス書や自己啓発本を読んでもまだ悩めるということ自体、ダメなような気がするのだが・・・)、ぜひ読んでみてもらいたい1冊である。
以下はこの本で紹介されて気になった本をピックアップしてみた。
■大勢の人の前でしゃべるのが苦手な場合
■仕事での雑談が苦手な場合
■もっと魅力的になりたい場合
■第一志望の会社に入社できなかった時
■上司から「お前には自分の考えがないのか?」とよく言われる場合
■人生をやり直したい場合
■自分が下した決断が本当に正しかったのか、いつも悩む場合
■仕事が楽しくない場合
『ディスプレイ収納のアイディア200 』 主婦の友社
ミニマリストにはまり自分の部屋をシンプルで物のない部屋にしようと格闘しており、大きな書棚も処分した。
しかし白い壁だけが残り、そこは何か寂しく、そして大きめな本が添え付けの棚には入らずと、困っている状況が続いている。
そこでふと雑誌を見ていた思ったのが、「壁に棚を作ろう」ということ。それで図書館へ行って見つけたのがこの本。壁に棚を作るにあたりそのヒントがあればと思って読んだが、確かにやりたいなぁと思える例がいくつかあった。ただそれをどこで見つけて、何円くらいかけて作り上げたのか? または買ったのか? ということが書かれておらず、結局は自分が思えるイメージ写真だけを手に入れたことになる。
これからそのイメージ写真をもとに売っているところを見つける必要がある。そこらへんの情報も入っていればよかったのになぁと思う。
あと、あいだあいだで<ものと上手にさようならする方法>のコラムがあり、それが良いこと書いているので紹介したい。
- 「いつか着るかも、いつか使うかも、いつか読むかも・・・」と思ってしまうものは買い直せるならすぐ処分しても
- 高価だけれど趣味に合わないものは引き取り手があるうちに悔しがらずに手放して
- 壊れていない、傷んでもいない、でも使っていないものは生かされていないことが「もったいない」と考えて
- 無意識のうちに増えるものはスペースを決めてはみ出したら処分
- 人からの頂き物は相手との関係性によって処分の時期は異なる
- 片付けの時間がない人は暮らしの中で不用品が分けられていく工夫を
- 家族のものは家族の理解を得てから。その前に自分のものも見直して
- 不用品を上手に売るコツは「きれいな状態で」「すぐ出す」が基本
- リサイクルショップでもフリーマーケットでも引き取られなかったものはリメイク、リサイクルに方向転換を
- 思い出のあるものは絞り込んで大切に保存
- ものの意味は変化するので意味にあった保管をし、そしていつかさようならを
- ものと上手にさようならする最初の1歩の踏み出し方と適正排出
『ごてやん 私を支えた母の教え』稲盛和夫
稲盛和夫さんのお母さんの話ということであまり興味なかったのだが、たまたま図書館で見つけたので借りてみた。
前半は稲盛さんの幼少の頃のことで、そこで稲盛さんの家庭がどんなのだったのかが描かれている。ちなみにタイトルの「ごてやん」とは、素直に言うことを聞かず、わがままを言って相手を困らせる子供のことを指す。
後半は稲盛さんを知る上で欠かせない「人として正しいこと」について書かれており、この本の中でも一番学びが多いところ。その元となるのが、中学の頃に病気にかかってしまい、その時に読んだ谷口雅春の『生命の実相』という本。谷口雅春とは「生長の家」の指導者の名前で、本を貸してくれたお隣夫婦が「生長の家」の信者だったことから読むことになったそうだが、病床にいる稲盛さんの心にこの本の内容がかなり響いたようで、
「私はこの経験のおかげで、心の有り様が現実になるという心理を学び、そのため善き心を持とうと考え自分の心の奥を見つめる機会につながった。その後も善き心で生き行動しようと強く思ったのである。この時に心に芽生えたものが、その後の京セラの成功、KDDIの成功の原点になるのは間違いない」
と綴っている。
しかも、心の有り様を考え直したところで、稲盛さんの病気だけでなく、稲盛さんの母親もこの本を読んで病気が治ったというおまけまで付いている。
以下はこの本を読んで、心に残った言葉である。
すべては、自らの心の有り様と、その心を元にどう行動するか、なのだ。
善きことを思い実行することは、運命を好転させるばかりではない。実は、善きことを思い、善きことに努めることを通じて自分の心を磨き、美しくすることは、人生の目的そのものではないかと私は考えている
人の心は自分で手入れをしなくてはならないのだ。放っておいたのでは、欲望、怒り、嫉妬、不平不満などの雑草が生い茂るあれ放題の庭になってしまう。かぐわしい花々が咲き誇る庭にするためには、自分の心と常に向き合い、その状態をよく見て手入れをし、優しい思いやりと感謝の種をまいていくことが重要なのだ
どんな困難にもくじけず、必死に努力を続けていく。前を向いてたゆまぬ努力を続ける。その力は、必ずや問題を解決し、その人を目標まで押し上げてくれるはずだ。
「新しき計画の成就は、只不屈不撓の一心にあり
さらばひたむきに只想え、気高く強く一筋に」(中村天風)
これからこの国を、この世界を担っていく子供たちに、「思いは実現する」という真理と、「それに向かって突き進む強さ」、「途中であきらめない辛抱強さ」、「誰にも負けない努力」そして何より強く正しい「思い」の大切さをぜひ伝えたい