著者の「白取春彦」さんの名前はどこかで聞いたことがありましたが、思い出せずにいました。すると読んでいるうちに「超訳 ニーチェの言葉」を書いた著者であることがわかりました。どうりで読んでいても文章が少し哲学的な感じがするかと・・・。
この本全体を通して感じたのは、「とにかく本を読め!」ということ。
まぁ副タイトルに「読むから始める大人の勉強術」と書いているくらいですからね。
その本を読むにあたってですが、まずは次の点を押さえろと言います
①その論の主旨
②論の根拠
③論の前提となっている知識・観点・価値観と、その論が生み出された歴史的背景
④その論の構造(著者が多くの知識をどのようにつなげているか)
そして読んで理解するためには本に対して
①傍線を引く
②余白に書き込む
③(それらに関連した)必要な資料を備える
④(解説や翻訳者のあとがきなどを読んで)全体像を把握しておく
⑤質問する(疑問が生じたら、その疑問に対する回答のある本を探す)
⑥読み直す
ということをしなさいと。
そうやって読んだ本に対して今度はアウトプットをしてやる必要がありますが、その場合に読んだことに対して自分で考えるということも必要です。
その考える方法としての4つが
①連想する
②書いて考える
③立って考える
④リラックスして考える
個人的には書くことって大事だなぁといつも思います(思うだけで、なかなか実行できていませんが)
ちなみに書くにあたって、ノートとメモの使い方についても触れてくれています
・ノートに走り書きする場合は、最初は見開きの左側の頁だけに記入する。右側にはそこからの拡大・発展・派生・注・補遺を記入
・最初のメモは、思いついた時に記したメモ紙片。その中から抽出してコルクボードに留めたメモ。そのメモから発展して A4判紙に記したメモ。そしてディスプレイ上のメモと、複数のメモを蒸留するかのように純化していく
他にも色々なことが書かれているのですが、上記以外に自分が関心を持った点が「古典の読み方」です。
古典があまりにも分厚いから読みづらいというのなら、部分的に数カ所読めばいい。それは書棚に並んだ背文字しか読まないよりも数百倍マシなことだ。ただし、部分的に読んだだけの印象で全体を予想してはならない。
部分的に読んでなんとなく興味が出てきたら、その箇所がある章全体を読む。その章が面白かったら、他の面白そうな章を読む。こういうふうに飛び地読みをしていると、やがて全体が読めるようになるものだ。
最近読書に関する本を増えてきていますが、これも一種の読書術の本ですね。興味のある方は是非!!