普段はゲームやYouTubeばかり。「引きこもりがいいねん」などマイナスオーラが出まくりの小6の息子が、晩御飯を食べている最中に「パン屋さんになりたいねん」とつぶやいた。
今まで将来何をしたいのかも一切言わず、親としては不安だったところに、息子本人が将来の夢を語ったのはとても良いことであり、「将来パン屋になれるようにしっかりと研究しいや」と声をかける。
しかしここにドリームキラー出現。
「知ってるか! パン屋って朝早いんやで。お前起きられへんやろう」と言い出す母親。
なんで素直に子供がしたいということに対して応援できないのか?
なんで夢を削ぐような話しかできないのか?
娘の時もそうだった。
「コンサートなどの特殊効果の仕事をしたい」という娘。
それに対して「そんなのダメだった時、転職の融通がきかない」「安い給料でやっていけない」「時間もルーズでお嫁にもいけない」などなど、とにかく言うことは否定ばかり。
たしかに嫁さんの言いたいこともわからないことはない。
でも、嫁さんの求めるのは「一流の大学に行って、一流企業に行って、たくさん給料をもらうこと」であり、「仕事の楽しさよりお金」というわけである。
そう言えば自分も父親から同じようなことを言われていた。
もう何十年も前のことである。今の嫁さんは未だその昔の価値観から離れられていない。
今は普通のことを普通にやって楽できる時代ではない。
そして一流企業に就職できたから一生安泰という時代でもない。
今から必要なのは、飛び抜けた個性を持ち、それが大勢の人に受け入れられ信頼させる力を持つことである。だからパン屋でもいいし、特殊効果でもかまわない。ただやるからには誰にも負けないような技術や能力を身につけること。そのために必死に努力して日々を過ごすことが大切だと思う。その先にきっと金では買えない幸せがあるのだと思うのだが。