【読書】ファーウェイ を知る『ファーウェイ と米中5G戦争』近藤大介
中国企業の「ファーウェイ 」については名前は知るもののその実態や詳細は知らなかったので、図書館で見つけて読んでみました。
第1章では実際にファーウェイ の本社を訪れた筆者のレポが中心になっています。
読んでいるとまるでアメリカのIT企業のような感じの建物が並んでおり、中国版シリコンバレーのようだとか。日本でこんな場所、企業があるだろうか? と考えてみましたが思いつきません。本当に中国という国がここ数十年で大きく変化していることを実感します。そしてそれに対して過去の栄光を未だひきづり、前進できていない日本と言う国に対しての苛立ちも感じます。
まぁその前にそんなこと言っている自分が何ができているか? と言うところなのですが😅
でも近いうちに実際に中国という国に行ってて町並みを体感してみたいと思いました。
そして2章からがファーウェイ を巡っての米中対立の話。
そこには5Gと言うこれから技術、そしてその技術が大きく社会を変えていく中での覇権争いが垣間見れる内容でした。
昨年ファーウエイの端末にバックドアが仕込まれていたということ「ファーウエイ問題」が話題になりましたが、この本を読んでいるとどうやらアメリカの仕組んだ罠のように思えてきます。
5Gでの覇権を取りたいアメリカ側の陰謀。この本の中でたまにスノーデンの話が出てきますが、アメリカも中国やファーウエイを非難しつつも実際に自分も同じようなことをやっているというような雰囲気を感じる内容でした。
まだ5Gは始まったばかりで、どこが市場を取っていくのか?
そしてすでに始まっているその次の6Gについてもどうなるか?
日本は4Gの時に先行して動いたけどメリットが少なかったため、5Gの開始は消極的でした。でも4Gでメリットが少なかったのは、技術的に乏しいからではなく、単に世界に対しての日本の売り込みが下手くそだっただけではないかとも考えてしまいます。
日本政府としては6Gに対しては先行して動くようなことを新聞で読みました。
技術としての先行もそうですが、それを各国に売り込みしっかり使ってもらえるように提案できる人材の育成も必要ではないかと個人的には思いました。
話がそれましたが、ファーウェイ という会社とそこに渦巻く覇権争いの話としてはなかなか面白い内容の本でした。