【読書】『働く君に伝えたい「考える」の始め方』 出口治明
何も考えずに、ただ人に聞くとか、Googleで調べてそれで終わりという人が増えているように思う。
昔は今のようにインターネットで簡単に調べられる時代ではなかったので、とにかくどうするか考えに考えて、対応するケースが多かった。
それがインターネットで何でも答えが出てくる時代になった。自分で考えなくても、SNSを見れば簡単に他の人の意見や考えが取り込めるから、自分が考える必要がなくなっているのである。
でも果たしてそれが良いことなのか?
出口さんのこの本は、「考える」ということについて、
・なぜ「考える」必要があるのか?
・考えるとはどういうことか?
・どう考えれば良いのか?
・考えてどうするのか?
ということが判りやすく書かれており、中年の自分でも「考える」ということについて、改めて考えなおすきっかけとなった。
なので今の若い人たちにはぜひ読んでほしいと思う。
自分の考えをしっかりと持ち、自分の言葉で自分の考えを整理し、論理立てて伝える必要がある。つまりは、思考力を伸ばさなければならないのです。
数字、ファクト、ロジック、図。これらは、「どんな価値観の人でも、同じ意味を共有できる」ものです。(中略)だから、自分の考えをこれらをもとに整理し、組み立てて伝えることでしか多様な人たちとはコミニケーションが取れない。
「考える」とは、まず問いを持つことから始まります。1) 目の前にある違和感を見逃さない。2) 凝ったルールや事象に対して、「なぜ」「どうすればいいか」を考える。3) おかしいと思ったら声を上げ、説明する。
「タテ(歴史)、横(世界)、算数」で考える癖がつくと、冷静に物事を判断できるようになる
大切なのは、誰もがバイアスを持っていることを意識すること。それが考える行為を阻害していることを自覚することです。