学ぶことが多そう 『行動経済学見るだけノート』真壁昭夫
本を読むことが習慣付いている自分ですが、最近は自分でも何を読んで良いのかわからず、ただAmazonでベストセラーだから、読み放題サービスで面白そうだったからなどの理由で、適当に選んで読んでいる感じでしたが、さすがにそろそろもそれもまずいかと思うようになってきました
どうせ本を読むのであればしっかりと軸を持ちある程度の特定の分野に絞って読んでいく方が、自分のためになる部分が多いかと考えるようになりました。
それで色々考えてみたところ、自分が好んで読む本はノート術や手帳術と言った本が多いのですが、さすがにこれは小手先だけのテクニックの内容が多く、かつもう数多く読んできたのでこれ以上は読む必要はないかなと。それで次に興味があることとして上がったのが「行動経済学」でした。
「行動経済学」であれば立派な学問であり、しかもここ数十年前から注目されている分野でもあるので、これをしっかりと学んでいけば自分の将来的にも面白い何かが待っているかなという淡い期待も持ちつつ、その1冊(実際にはその前から行動経済学に本を読んでいましたが・・・)として選んだのがこの真壁昭夫さんの『行動経済学見るだけノート』でした。
では早速この本をもとに「行動経済学」について紹介したく思います。
■「行動経済学」とはどういう学問なのか?
心理学(心の働きと行動を科学的に解明しようとする学問)の理論を応用して、経済に関する人々の意思決定を分析し用途する比較的新しい経済学の一分野
■普通の経済学とは何が違うのか?
伝統的経済学が想定する「人」は、自分の利益のために常に合理的な行動をとる
(中略)
行動経済学想定する「人」は、それぞれの価値観で行動し、時として不合理な意思決定もする”ありのままの私たち”である
つまり
行動経済学では、生身の人間が持っている「合理性」を理論的に解明することで、経済活動における人間の意思決定の説明を行います
■「行動経済学」の学者さんってどんな人がいるの?
ダニエル・カーネルマン
エイモス・トベルスキー
行動経済学の生みの親ともいうべき人で、1979年に「プロスペクト理論:リスクがある環境下での意思決定の分析」を発表
2013年にノーベル経済学賞を受賞
ナッジ理論の研究で広く知られ、2017年にノーベル経済学賞を受賞
■行動経済学はどう役に立つのか?
行動経済学は、私たちの心に、感情などが、判断にどう影響し、どういった行動につながるかを考えることに役立ちます。(中略)私たちの気持ちは常に一定とは言えません。周りの人の行動や、天候、体調などによって、コロコロとうつりかわります。すなわち、行動経済学は、短い間に発生した私たちの行動や経済の変化を考えるのに役立ちます。
以上がこの本の第1章の内容です。
この後この本では理論の紹介であったり、実際の事例を上げつつ行動経済学的な観点の説明などが、たっぷりのイラストが入りながら書かれています。
「行動経済学」の取っ掛かりとしては分かりやすく読みやすい本でした。