思考の整理法を学ぶ『佐藤 可士和の超整理術』佐藤 可士和
2007年に発売された本で当時ベストセラーになり、ビジネスマンが結構読んでいた記憶があります。
自分もそのビジネスマンの一人として読み、当時は主に「空間の整理」だけは学ばせていただきました。
(この本の中では「整理」でも大きく「空間」「情報」「思考」の3つの整理に分けられており、「情報」「思考」の整理については当時その方法や概念よりむしろその章に書かれている可士和さんのされた仕事(SMAPや、ユニクロのPR)の内容の方に興味を持っていました)
今まで数回この本は読みましたが、今回またこのGW中に改めて読み直し以前はあまり意識していなかった「情報」「思考」の方に重点を置き読み返してみました。
目次
1章 問題解決のための“超”整理術
2章 全ては整理から始まる
3章 レベル1「空間」の整理術――プライオリティをつける
4章 レベル2「情報」の整理術――独自の視点を導入する
5章 レベル3「思考」の整理術――思考を情報化する
6章 整理術は、新しいアイデアの扉を開く
・「情報」の整理とは?
自分なりの視点を持ち込んできっちり筋を通すこと。大切な情報をしっかり見極め、情報同士の因果関係をクリアにしていくことで、進むべき道が見えてくるのです。つまり、情報の整理とは、視点を導入して問題の本質に迫ることで、親の問題解決を行うためのものなのです。
・具体的にどうするのか?
理想形となる”ビジョン”を見つける
ビジョンを探るために不可欠なのが、”視点”を持ち込むことです。情報を整理していく際に、どういう視点で捉えるかによって、結果が全く違ってきます
・ビジョンにつながる鋭い視点を見つけるためのトレーニンング
本質的な問題のありかに気づくためには、客観的な視点を持つ
自分の思い込みをまず捨てる
マイナスからプラスへ視点を転換する
(「地味」→「控えめ」、「押しが弱い」→「奥ゆかしい」など)
迷ったら具体的なシーンを思い浮かべてみる。つまり、様々なTPOを想定して、自分が取り組んでいる物事をどのように説明するかを考えてみる。
・「思考の整理」のポイント
思考を情報化していくこと。(中略)整理の対象となる要素が最初は見えないため、目に見えるようにする作業が、整理術のプロセスに加わります。
・「思考を情報化」するためには?
漠然とした状態の心理や、心の奥深くに埋もれている大切な思いなどを掘り起こして、はっきりと意識する。
→つまり「言語化していく」こと。
相手の言うことをまとめる作業から、トレーニングを始めてみてください。相手の思いや考えを客観的に捉え、言葉に置き換えることからやってみる
→そしてその中で「仮説を相手にぶつける」ことが必要。そして自分に対しても自問自答して、それを言葉にして書き出してみる。
対象をねじ曲げて自分に引き寄せるのではなく、対象と自分との接点に近づいていくこと
→「他人事を自分事にする」
・最後に
”情報”や”思考”の整理の最終的な目標と言えば、「ビジョン=あるべき姿に近づくこと」です。”あるべき姿=理想的な作業環境”と置き換えれば空間の整理にも当てはまること。様々なポイントを使いこなすことで、理想的な視点を見つけることができれば、”あるべき姿”に向けての大きな1歩が踏み出せるのです。